拝殿への入り口への鳥居です。重厚な石鳥居です。みぎての赤い像は『赤鬼?』。この像が手に持つ「ひょうたん」の先から御神水が流れています。




  宮崎県都城市高崎町東霧島にある、「東霧島神社」(つまきりしまじんじゃ) 「霧島六社権現」のひとつです。 読みが「ひがし」ではなく「つま」であることに注目していただきたい。 「つま」はもともと東の意味もあるようだが、詳細は不明ですがどうやら同じ宮崎県の西都市にある「都萬神社」(つまじんしゃ)との関連もあるらしい。 主祭神は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)であるが社殿には龍の彫刻や天狗の面などが祀られており山岳信仰の修行場の色彩が強い。



 拝殿までの険しい参道です。鳥居前の柔らかい景観とは違い昔のままの自然石で作られた厳しい石段です。この石段は「鬼が積み上げられた」とされています。その距離はあまり長くないのですが、傾斜のきつさが昇るのを困難にしています。お年寄りは鳥居下までの参拝が多いようです。ここまでくると「プチ登山」

 それでもなんとか昇りまして拝殿まで着きました。
こちらも「権現さあ」らしく、ろうそくや線香立てる台があったり、おみこしにも色鮮やかな幣帛がついていて「修験道」で行われている飾りみたいです。欄間には彩色された龍神様の彫刻があります。

山上の拝殿です。ちょっと老朽化していますがそれが逆に不思議な渋みを感じさせてくれます。うける率直な印象は「お寺」です。









 この巨石は伊弉諾尊(いざなきのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)との間に生まれた火の神で父、伊弉諾尊によって十握の剣で三つに切断された火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)のなれの果て(神石)だそうです。
古そうな御神石です。裏面の切り口はかなり鋭利です。まさに「一刀両断」











 龍王は絶大なる 幸運・開運・厄除 の力を発揮する守り神として敬われている。この世で遭遇する様々な苦悩から衆生を救うため「東霧島大権現宮」のゆや谷に鎮座まして例すを下されている。龍王神は洗心浄代の霊験あらたかな吉祥を授け人々を守護する神通力をもっている。とくに商業の人は銭を洗い身に納め、病の人は霊水をいただくとよい。

「東霧島神社」御由緒より






 『霧島六社権現』は霧島神宮を中心に『霊峰霧島山』を御神体とした、山岳信仰の聖地であったらしい。 これらの神社を六社権現として整備したのは、10世紀、村上天皇の頃、天台法華仏教を奉じ修験道信仰を確立した性空(しょうくう)上人です。 天台宗、真言宗の僧ならびに修験者がこの地を聖地とあがめこの急な石段をそれぞれの思いでかけあがったのだ。その証拠に本殿内の龍神が智拳印を結ぶ大日如来をとりまいている彫刻もあったり。 しかし気になったのは石段参道の途中にある「猿田彦神社」が二社あるのはなぜだろう?