えびの市末永の白鳥神社に、神仏習合時代に同社を創建した天台僧、性空(しょうくう)上人の木像が奉納され、23日、除幕式があった。上人が開創した書写山円教寺(姫路市)の大樹孝啓(おおきこうけい)住職らも参列、祝詞と読経で除幕を祝った。
性空上人は約1000年前の平安中期の人。霧島山で修行し、山全体を神社と寺院が併存する霊場に整えた。白鳥神社も、上人が六観音御池(えびの高原)に建立した観音堂が始まり。
台座を含めて高さ約2メートルの立像。「郷土の歴史文化を伝承する会」(宮原博久会長)が地元の二ノ宮昇さん(83)、小野侑(すすむ)さん(68)に依頼して制作した。
新宮敏郎宮司が「性空上人の心を伝えていきたい」とあいさつし、大樹住職は「皆さんに頭の下がる思い」と感謝の気持ちを述べた。【木元六男】
毎日新聞 2007年9月24日
全国各地に「日本武尊」(ヤマトタケルノミコト)の白鳥伝説はあり各地で語り継がれています。白鳥神社(しろとりじんじゃ 香川県東かがわ市)や大鳥大社(おおとりたいしゃ 大阪府堺市)、建部大社(たてべたいしゃ 滋賀県大津市)などの神社由来が有名です。
能褒野(三重県亀山市)で戦死し葬られたのち、白鳥となって飛び去った日本武尊の霊が舞い降りた、という伝説が残る。当地に降りた白鳥は間もなく死んだため、日本武尊の子である武鼓王が廟を建て手厚く葬ったという。白鳥神社はこの時に始まるとされている。
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